親が年金を支給されていない場合の対処法
親の年金支給額が少ない、または年金の支払いをしていなかった為に年金支給がない場合にはどのようにすればよいのでしょうか?
親の年金支給額が少ないと、比較的高いと言われている老人ホームなどの施設の利用は全くできないのでしょうか?
低所得者のためには、利用者負担額軽減制度があります。
利用者負担額軽減制度とは?
介護保険制度には、所得に応じた減免策が制度化されています。
介護保険サービスを利用すると利用額の10%は最低でも自己負担となりますが、低所得者であることで承認されると、区市町村が、「生計が困難である」と認められた利用者については、介護サービスの利用者の自己負担額が7.5%に減額されます。老齢福祉年金を受けてる方では5%に減額されます。
民間ではなく、社会福祉法人と市町村が事業者となって介護サービスを実施している施設では、利用者負担の軽減を実施できます。
利用者負担額軽減制度が利用できるためには、市区町村と利用する社会福祉法人等の両方が制度化している事が条件となります。市区町村と事業者にあらかじめ確認すると良いでしょう。
市区町村独自の低所得者向け軽減制度
低所得者に対する軽減制度を市区町村独自で行っている場合もあります。例えば、長野県上田市の場合、2019年現在実施している、低所得者に対する利用者負担額軽減制度では、居宅介護サービスの自己負担額を8%としています。
対象となる方は、「世帯全員が市町村民税非課税で、前年の合計所得金額と課税年金収入の合計が80万円以下の要介護または要支援と認定されたかた」と上田市ではしています。
さらに、長野県上田市の場合、社会福祉法人のサービスを利用しており、その事業者が振興山村等地域にある事業所である場合には、自己負担額を9%に軽減しています。
軽減制度の対象となる審査の目安
「低所得者」と認められるためには市区町村へ申請し承認される必要があります。
審査の目安としては、
- 社会福祉法人等が開設した事業所で、且つ対象となるサービスを利用していること。
- 年間収入が単身世帯で150万円、世帯員が1人増えるごとに50万円を加算した額以下であること。
- 預貯金等の額が単身世帯で350万円、世帯員が1人増えるごとに100万円を加算した額以下であること。
- 日常生活に供する資産以外に活用できる資産がないこと。
- 負担能力のある親族等に扶養されていないこと。
- 介護保険料を滞納していないこと。
これらの条件を満たしている場合には、利用者が居住する市町村に対して申請し、「軽減認定証」の交付を受けます。
利用している、または、これから利用を予定している社会福祉法人等からサービスを受けるときに、「軽減認定証」を提示することで
該当するサービスの利用者負担が軽減されます。
生活保護制度とは?
現状のままではサービスを受けることが難しい場合には、親本人の生活保護を申請する方法もあります。
生活保護受給が認められると、介護サービスの利用料金の補助(生活扶助・住宅扶助・介護扶助)を受けることができます。
生活扶助とは?
生活保護制度に基づいて行われる扶助のひとつ。食事費用、衣類費用、光熱費と水道利用費用など、最低限の日常生活を過ごすために必要な需要を満たすために提供される金銭の給付です。
住宅扶助とは?
生活保護制度に基づいて行われる扶助のひとつで、住宅の賃借費用や補修費用を金銭で給付する事。
介護扶助とは?
生活保護制度に基づいて生活保護を受給しながら、要支援、要介護の認定を受けると、介護サービスを自己負担額10%で利用できる制度。
生活扶助を受けながら介護保険サービスを受けることにあるため費用負担の軽減が図られますね。
生活保護者の老人ホームの受け入れ状況
あまり知られていないかもしれませんが、生活保護受給者でありながら、民間の高齢者施設に入居している利用者は珍しくありません。
全国有料老人ホーム協会の2013年度の「有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅に関する実態調査研究事業報告書」には、生活保護受給者が高齢者施設の利用状況の統計が掲載されています。
介護付き有料老人ホームの全ての施設の内、11.3%が生活保護受給者を受け入れておりで、住宅型有料老人ホームの全ての施設の内、49%が生活保護受給者を受け入れているという結果でした。
サービス付き高齢者向け住宅でも32.1%の住宅で生活保護受給者を受け入れています。民間施設でも保険施設でも料金設定は施設ごとに異なるので、どの施設でも利用できるのではありません。
けれど、社会的弱者に対して、日本という国はかなりやさしい部分があります!
生活保護を受けるには申請が必要で、様々な条件をクリアしている必要はあります。
注意したい点は、「貧困ビジネス」をしてる悪徳事業者のいる事です。
入居者に対しその老人ホームと同系列の介護事業者をあっせんする、いわゆる”囲い込み”で収益を増やそうとする事業者もいます。
こうした事を踏まえながら、これまでの資金計画に加えて、親が生活保護を受給すると・・・と考えてみる事は、世間体や親戚からの否定的反応や反対、戸惑いがあったとしても、一度考えておいて良い方法だと私は思います。
投稿者プロフィール

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埼玉県中部から湘南新宿ラインを使って東京都心に勤めています。親の介護体験はありません。
自転車で10分程の老人ホームに住む母に、週2回程度、手料理を持参したり差し入れや病院の通院の付き添いで訪問しています。
母が老人ホームに移り住むタイミングで近くに引っ越しました。通勤時間は長くなりましたが、自分の時間が作れました。
左の写真の絵は私が描いた絵ではありません。
超多忙な時期に自分を取り戻すかのような思いで購入しました。日本画家東山魁夷の「道」の複製です。とっても好きな絵です。人の人生のよう。
忙しいからこそ、絵画を鑑賞したくなる時があります。アンバランスでどこか不足した栄養素を補うような本能で、美を欲するのを感じるからなのでしょう。
しっかり働き、自分の時間を大切に、そして、親の助け手でもある。恩返しする。これまでも、これからも・・・。





